ソブリン・コレクション 2027年は、英国王立造幣局(ロイヤルミント)が発行する、イギリスの伝統的なソブリン金貨の歴史を受け継ぐコインシリーズです。
ソブリン金貨の歴史は、1489年のヘンリー7世の治世にまでさかのぼり、500年以上にわたってイギリス王室の権威や歴史を象徴してきました。
馬に乗った聖ジョージが竜に立ち向かう姿が精巧に描かれており、英国コインの伝統的な美しさを感じられることが特徴です。
この記事では、ソブリン・コレクション 2027年の歴史やデザインに込められた意味、金貨・銀貨の種類と特徴について解説します。
この記事のポイント
・ソブリン・コレクション 2027年の特徴やコレクションとしての魅力を紹介
ソブリン・コレクション 2027年の概要

| 概要 | 内容 |
| 発行国 | イギリス |
| 発行年 | 2027年 |
| 額面 | 1ソブリン |
| デザイナー(表面) | マーティン・ジェニングス(Martin Jennings) |
| 表面 | チャールズ3世の左向き肖像 |
| 刻印(表面) | CHARLES III・DEI・GRA・REX・FID・DEF |
| デザイナー(裏面) | ベネディット・ピストゥルッチ(Benedetto Pistrucci) |
| 裏面 | 聖ジョージの竜退治 |
| 刻印(裏面) | 2027 |
| 直径 | 22.05mm |
| 重量 | 7.99g |
| 品位 | 916.7/1000金 |
ソブリン・コレクション 2027年は、英国王立造幣局(ロイヤルミント)が発行する、イギリスの伝統的なソブリン金貨を中心としたコインシリーズです。
ソブリン金貨は1489年にヘンリー7世の治世下で初めて発行され、1817年には現在のソブリン金貨につながる規格が確立されました。
2027年版の表面には、イギリス国王チャールズ3世の左向き肖像が描かれています。
王冠を着けていない国王の姿が写実的に表現されており、周囲にはチャールズ3世の称号を意味するラテン語の刻印が施されています。
一方、裏面には、馬に乗った聖ジョージが竜を退治する姿が描かれています。
裏面のデザインを手がけたのは、イタリア出身の彫刻家ベネディット・ピストゥルッチです。
聖ジョージの竜退治は、1817年にソブリン金貨へ採用された歴史あるデザインであり、勇気や正義、善が悪に打ち勝つことを象徴しています。
躍動感のある馬の姿や聖ジョージの力強い動き、竜の細部まで精巧に表現されていることが特徴です。
2027年版のソブリン金貨には、伝統的な22金(金品位91.67%)が使用されており、英国金貨の歴史を受け継ぐ仕様となっています。
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ソブリン金貨と聖ジョージの竜退治の歴史
ソブリン金貨と、現在の裏面のデザインとして採用されている聖ジョージの竜退治の歴史を以下にまとめました。
- ソブリン金貨の誕生と500年以上の歴史
- ソブリン金貨の前後に流通していた金貨について
- 聖ジョージの竜退治の伝説とデザインに込められた意味
- 1817年に復活したソブリン金貨とピストゥルッチのデザイン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ソブリン金貨の誕生と500年以上の歴史

ヘンリー7世の時代に発行された初のソブリン金貨
ソブリン金貨は、イギリス国王ヘンリー7世の治世下で初めて発行された、500年以上の歴史を持つ英国金貨です。
ソブリンという名称には「君主」という意味があり、当初の金貨には王座に座る国王の姿が描かれていました。
ヘンリー7世は、薔薇戦争を終結させてテューダー朝を開いた国王であり、ソブリン金貨は新たな王朝の権威と繁栄を示す目的で発行されました。
その後、ソブリン金貨は歴代の国王の治世下で発行されましたが、17世紀初頭には製造が途絶えました。
現在のソブリン金貨につながる規格が確立されたのは、1817年のことです。
ナポレオン戦争後の通貨制度改革に伴い、ジョージ3世の治世下でソブリン金貨が復活し、重量約7.98g、金品位91.67%の規格が採用されました。
このとき、彫刻家ベネディット・ピストゥルッチが手がけた「聖ジョージの竜退治」のデザインが初めて採用されています。
以来、ソブリン金貨はイギリスの代表的な金貨として世界各地で流通し、国際的な信用を築いてきました。
現在では、投資用の地金型金貨やコレクション向けのプルーフ金貨として発行されており、英国王室の歴史と伝統を受け継ぐ存在となっています。
ヘンリー7世については以下の記事で紹介しています。
ヘンリー7世のおすすめ金貨・銀貨3選! テューダー朝の誕生について
ソブリン金貨の前後に流通していた金貨について

エンゼル金貨
ソブリン金貨が誕生する以前のイギリスでは、1465年にエドワード4世の治世下で発行されたエンゼル金貨が流通していました。
エンゼル金貨の表面には、竜を退治する大天使ミカエルの姿が描かれており、キリスト教の信仰を象徴するデザインが特徴です。
その後、1489年にヘンリー7世の治世下で、新たな大型金貨としてソブリン金貨が誕生しました。
当時発行されていたエンゼル金貨とは異なり、表面に玉座に座る国王(Sovereign)の姿が描かれていたことから、この金貨は「ソブリン」と名づけられました。
しかし、ソブリン金貨の発行は17世紀初頭までに途絶え、1604年にはジェームズ1世の治世下でユナイト金貨が登場します。
ユナイト金貨は、1603年にイングランドとスコットランドの王位を継承したジェームズ1世が、両国の統合を目指したことに由来する金貨です。
さらに1663年には、チャールズ2世の治世下でギニー金貨が発行されました。
ギニー金貨は、アフリカのギニア地方から輸入された金を使用したことが名前の由来とされており、イギリスを代表する金貨として広く流通しました。
その後、1817年にジョージ3世の治世下でソブリン金貨が復活し、現在まで受け継がれる重量や金品位の規格が確立されました。
このように、イギリスでは時代ごとに異なる金貨が発行されています。
聖ジョージの竜退治の伝説とデザインに込められた意味

聖ジョージの竜退治は、キリスト教の聖人である聖ジョージが、恐ろしい竜を倒して人々を救ったとされる伝説です。
伝説によると、ある町では竜が人々を脅かしており、住民たちは竜を鎮めるために生け贄を差し出していました。
やがて王女が生け贄に選ばれますが、そこに現れた聖ジョージが竜に立ち向かい、王女と町の人々を救ったと伝えられています。
聖ジョージは勇気や正義、信仰を体現する存在として広く知られるようになりました。
また、聖ジョージはイングランドの守護聖人としても知られており、その姿はイギリスの歴史や文化と深く結びついています。
ソブリン金貨の裏面には、馬に乗った聖ジョージが剣を手に竜と戦う姿が描かれています。
このデザインを手がけたのは、イタリア出身の彫刻家ベネディット・ピストゥルッチです。

1817年に発行されたジョージ3世のソブリン金貨
1817年に初めてソブリン金貨へ採用され、躍動感のある馬や聖ジョージの力強い姿、足元に横たわる竜が精巧に表現されています。
聖ジョージの竜退治は、英国の伝統と歴史を象徴するデザインとして、現在のソブリン金貨にも受け継がれています。
1817年から受け継がれるピストゥルッチのデザイン

ベネディット・ピストゥルッチ
ソブリン金貨に描かれる聖ジョージの竜退治は、1817年にイタリア出身の彫刻家ベネディット・ピストゥルッチが手がけたデザインです。
ピストゥルッチは、イギリスで活躍した彫刻家・メダル彫刻師であり、英国王立造幣局の歴史において重要な役割を果たした人物です。
1817年にソブリン金貨が復活した際、ピストゥルッチが制作した聖ジョージの竜退治が裏面のデザインとして採用されました。
馬に乗った聖ジョージが竜に立ち向かう姿は、古代ギリシャ・ローマの彫刻を思わせる力強さと躍動感が特徴です。
特に、馬の筋肉や聖ジョージの身体の動き、竜の細部まで精巧に表現されており、芸術性の高いデザインとして評価されています。
このデザインは、時代によって一時的に使用されなくなったこともありますが、その後復活し、ソブリン金貨を象徴する意匠として定着しました。
また、歴代の国王や女王の肖像が表面に採用される一方で、裏面の聖ジョージの竜退治は基本的な構図を維持しながら受け継がれています。
2027年版のソブリン金貨にもピストゥルッチのデザインが採用されており、200年以上にわたる英国金貨の伝統と芸術性を感じられる仕上がりとなっています。
銀貨のソブリン・コレクション 2027年も発売されている

| 概要 | 内容 |
| 発行国 | イギリス |
| 発行年 | 2027年 |
| 額面 | 1ソブリン |
| デザイナー(表面) | マーティン・ジェニングス(Martin Jennings) |
| 表面 | チャールズ3世の左向き肖像 |
| 刻印(表面) | CHARLES III・DEI・GRA・REX・FID・DEF |
| デザイナー(裏面) | ベネディット・ピストゥルッチ(Benedetto Pistrucci) |
| 裏面 | 聖ジョージの竜退治 |
| 刻印(裏面) | 2027 |
| 直径 | 22.05mm |
| 重量 | 7.99g |
| 発行枚数 | 最大15,110枚 |
| 品位 | 999/1000銀 |
ソブリン・コレクション 2027年には、伝統的な金貨だけではなく、銀貨も存在します。
金貨と同様に、表面にはマーティン・ジェニングスが手がけたチャールズ3世の肖像、裏面にはベネディット・ピストゥルッチによる聖ジョージの竜退治が描かれています。
2027年のソブリン銀貨は、純度99.9%の銀を使用したプルーフコインであり、伝統的なソブリン金貨とほぼ同じ規格で製造されています。
注目したいのが、ソブリン銀貨の発行枚数です。
2027年のソブリン銀貨は最大15,110枚の発行となっており、伝統的なデザインを純銀で楽しめるコレクション向けのコインです。
金貨とは異なる銀色の輝きによって、聖ジョージや馬、竜の細かな造形が際立っており、英国金貨の歴史を受け継ぐ新たなコレクションとして注目されています。
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ソブリン・コレクション 2027年に関するよくある質問

ソブリン・コレクション 2027年に関するよくある質問を以下にまとめました。
- 2027年のソブリン金貨と過去に発行されたソブリン金貨の違いは何ですか?
- ソブリン・コレクション 2027年に希少価値はありますか?
- 希少性の高いアンティークコインはどこで買取してもらえますか?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2027年のソブリン金貨と過去に発行されたソブリン金貨の違いは何ですか?
2027年のソブリン金貨と過去に発行されたソブリン金貨の主な違いは、発行年や国王の肖像、デザインの細部などです。
ソブリン金貨は1817年に現在につながる規格が確立されて以来、基本的な重量や金品位を維持しながら発行されてきました。
一方、表面に描かれる国王や女王の肖像は、君主の交代に合わせて変更されています。
また、裏面には伝統的な聖ジョージの竜退治が採用されることが多いものの、王室の記念行事などに合わせて特別なデザインが使用される場合もあります。
そのため、ソブリン金貨は発行された年代によって異なる歴史的背景やコレクションとしての魅力を持っています。
ソブリン・コレクション 2027年に希少価値はありますか?
ソブリン・コレクション 2027年の希少性は、コインの種類や発行枚数、保存状態などによって異なります。
特に発行枚数が限られたプルーフ金貨や特別仕様のコインは、コレクターから注目される可能性があります。
ただし、限定発行であることが必ずしも将来的な価格上昇につながるわけではありません。
希少性を重視する場合は、発行枚数だけでなく、市場での流通量や需要も確認することが重要です。
希少性の高いアンティークコインはどこで買取してもらえますか?
希少性の高いアンティークコインを売却する場合は、コインの歴史や発行枚数、市場価値に詳しい専門店へ相談することをおすすめします。
アンティークコインは金や銀の含有量だけでなく、発行された時代や保存状態、コレクターからの需要などによって買取価格が変わります。
「コインライブラリー・プリンシパル」では、希少性の高いアンティークコインの買取に対応しています。
ソブリン金貨をはじめとする英国アンティークコインの売却を検討している方は、こちらからお問い合せください。
まとめ
ソブリン・コレクション 2027年は、英国王室の長い歴史と伝統を受け継ぎながら、現代の技術によって精巧に仕上げられたコインシリーズです。
特に、200年以上にわたって受け継がれてきた聖ジョージの竜退治は、英国コインを代表するデザインの一つであり、歴史的な背景を知ることで、その魅力をより深く理解できます。
また、ソブリン金貨は発行された時代や君主によって異なる特徴を持つため、現代のコインをきっかけに、歴代のアンティークコインにも目を向けてみるとよいでしょう。
英国王室の歴史を感じられるコインを探している方は、ソブリン金貨をコレクションの選択肢として検討してみてください。