投資を始めるときやジュエリーを購入する場面で「地金」という言葉を耳にする方も多いのではないでしょうか。
地金と聞くと、金の延べ棒を想像するかもしれませんが、金属製品の材料を指すほか、リングやネックレスなどのジュエリーを構成する金属部分を意味します。
また、地金には金や銀、プラチナなども含まれており、用途や価格の決まり方もそれぞれ異なります。
本記事では、地金の代表的な種類と、地金を使った製品の価値を左右するポイントを解説します。
この記事のポイント
・地金を使用した製品の価格の決まり方と購入時の注意点を紹介
地金とは

地金(じがね・じきん)とは、一般的に金属を精製し、加工しやすい状態にした材料のことです。
金属を溶かして板や棒、塊などの形にしたものも地金に含まれており、投資の分野では、品位と重量が示されたインゴットやバーを指すことがあります。
一方、ジュエリーにおける地金とは、リングの腕やネックレスのチェーンなど、宝石以外の金属部分のことです。
地金は金だけではなく、銀やプラチナなども含まれるため「地金=金」と誤解しないように注意しましょう。
地金が使用される場面
地金はジュエリーをはじめ、投資商品や工業製品などに使用されています。
| 地金が使われる場面 | 用途 | 具体例 |
| 金属加工 | 製品へ加工する前の金属材料 | 金、銀、プラチナの板や塊 |
| 貴金属投資 | 品位と重量を明示した現物商品 | 金地金、プラチナ地金 |
| ジュエリー | 宝石以外の金属部分 | K18リング、Pt900の石座 |
ジュエリーでは宝石を固定する石座やリングの土台となるため、見た目だけではなく、重さや耐久性にも影響します。
また、宝石を使わず、金属の質感や造形を生かした地金ジュエリーもあります。
資産保有を目的とする場合は、金属を一定の形に固めたインゴットが代表的です。
同じ地金でも純度や形状が異なるため、購入時は品位まで確認しましょう。
地金になる貴金属の種類

地金になる貴金属には、金やプラチナ、銀などがあります。
いずれも希少性を持つ金属で、種類に応じて、ジュエリーや自動車触媒、電子・電気分野などに利用されています。
地金を選ぶ際は、貴金属の種類だけで判断せず、純度や使用目的を確認することが重要です。
ここでは、代表的な4種類の特徴を解説します。
【金】ジュエリーと資産保有の両方に使用される
金は黄金色の輝きを持ち、腐食しにくいことから、古くから装飾品や価値を保存する手段として使われてきました。
現在もジュエリーだけではなく、金地金や金貨、電子部品などに幅広く利用されています。
純金に近いK24は柔らかく、細かな装飾を施したジュエリーでは変形や傷に注意が必要です。
したがって、日常的に身に着けるリングやネックレスには、銀や銅などを加えて強度を持たせたK18が多く用いられます。
ジュエリーと資産保有では適した品位が異なるため、目的を決めて選ぶとよいでしょう。
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【プラチナ】ジュエリーや化学分野に使用される
プラチナは、白い色合いと重量感を持つ貴金属です。
変色しにくく、宝石の色を邪魔しにくいことから、婚約指輪や結婚指輪などにも使用されています。
ジュエリーではPt950やPt900といった刻印が多く、数字は製品に含まれるプラチナの割合を千分率で表すことが一般的です。
装飾品以外では、自動車の排ガス浄化触媒や化学分野などにも活用されています。
白金原子を含むシスプラチンは抗がん剤に分類されるなど、医療分野との関わりもあります。
【銀】ジュエリーや産業用途に使用される
銀は明るい白色の輝きがあり、金やプラチナに比べて比較的手頃なファッションジュエリーに多く使われています。
ジュエリーで見かける「Ag925」は、銀を92.5%含むことを示す表記で、純銀よりも硬さを持たせやすく、スターリングシルバーとも呼ばれます。
また、銀は電気や熱を伝えやすい性質を持つため、電子・電気分野や太陽電池などの産業用途にも利用されています。
一方で、空気中の硫黄成分などと反応して表面が黒ずむ場合があります。
使用後は柔らかい布で汚れを拭き、空気に触れにくい袋へ入れるなど、保管方法を工夫するとよいでしょう。
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【パラジウム】ジュエリーの割金や産業用途に使用される
パラジウムは、プラチナと同じ白金族に分類される銀白色の貴金属です。
ジュエリーでは、ホワイトゴールドやプラチナ合金の色や硬さを調整する割金として使われることがあります。
パラジウムを主成分とするジュエリーもありますが、金やプラチナほど一般的ではありません。
産業分野では、自動車から排出される有害物質を減らす触媒などに利用されています。
K18・18金の違いとは

「K」とは、金の品位を示すカラットの略です。
純金を24とした24分率が使われており、K18は24分の18が金であるため、割合に直すと75%です。
K18と18金は、どちらも金が全体の75%を占める地金を表しており、純度に違いはありません。
海外製品では、Kを数字の後ろに付けた「18K」と表記される場合もありますが、表記の順番が異なるだけで、K18と同じく基本的には金75%を示します。
ただし、刻印だけで金の品位や真贋を判断することはできないため、信頼できる販売店から購入しましょう。
K18は金を75%含む地金
K18は金75%と、ほかの金属25%で作られる合金です。
混ぜる金属は割金と呼ばれ、銀や銅などが用いられます。
純金より硬さや加工性を持たせやすいため、日常的に使用するリングやネックレスにも向いている地金といえるでしょう。
また、割金の種類や配合によって、同じK18でも色合いが変わります。
例えば、K18YGは黄色味を生かしたイエローゴールド、K18WGは白銀色のホワイトゴールドを表します。
ジュエリーの色合いを比較するときに覚えておくと便利でしょう。
【比較表】K24・K18・K14・K10の違い
金の品位は、数字が大きいほど金の割合が高くなります。
| 表記 | 金の含有率の目安 | 特徴 |
| K24 | 99.9%以上 | 純金に近く、金本来の色を楽しみやすい |
| K18 | 75% | 純度と日常使いのしやすさを両立しやすい |
| K14 | 約58.5% | K18より割金の割合が高い |
| K10 | 約41.6% | 比較的価格を抑えやすい |
K24は金の割合が高い一方、柔らかいため、製品の形状によっては傷や変形に注意が必要です。
K18やK14、K10は割金を加えることで強度や色を調整できますが、割金の種類によっては変色や金属アレルギーの起こりやすさが変わる可能性もあります。
肌に不安がある方は、金の純度だけではなく、含まれる金属や仕上げ方法を販売店へ確認しましょう。
地金を使用した製品と価格の決まり方

地金を使った製品には、金地金や地金型金貨、ジュエリーなどがあります。
それぞれ価格を左右するポイントが異なるため、購入目的に合わせて選ぶことが大切です。
| 種類 | 価格を左右するポイント | 特徴 |
| 金地金 | 金相場・重量・品位 | 重量単価を比較しやすい |
| 地金型金貨 | 金相場・為替レート・プレミアム | 政府などが発行している |
| 地金ジュエリー | 地金・加工・デザイン・宝石 | 身に着けて楽しめる |
| アンティーク金貨 | 地金価値・希少性・状態・需要 | 歴史的、収集的な価値がある |
同じ金を含む製品でも、金地金は主に品位と重量、地金型金貨は金相場と流通費などを反映したプレミアムを含めて取引されます。
一方、ジュエリーの販売価格には、素材代に加えて加工費やデザイン料などが含まれます。
アンティーク金貨では、金の含有量だけではなく、希少性や保存状態も価格を左右するポイントです。
【金地金】品位と重量を基準に取引される金製品
金地金は、精製した金を保管や売買がしやすい形に加工した製品です。
インゴットやゴールドバー、金の延べ棒と呼ばれることもあります。
国内の大手地金商が一般向けに扱う金地金では、純度99.99%の商品が一般的で、製造業者の商標や重量、品位などが刻印されています。
ただし、すべての金地金が同じ品位とは限らないため注意しましょう。
加えて、小型になるほど、手数料を含めた1g当たりの購入額が割高になる傾向があるため、表示価格だけで比較しないことが重要です。
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【地金型金貨】政府などが発行する投資用コイン
地金型金貨は、各国が法定通貨として発行し、造幣局などが製造する投資用の金貨です。
重量や品位が保証されています。
代表的なものとして、メイプルリーフ金貨やウィーン金貨、カンガルー金貨などが知られています。
金地金と比べると小口の商品を選びやすく、国やシリーズごとのデザインを楽しめる点が特徴です。
ただし、実際の購入価格には製造費や流通費などを反映したプレミアムが上乗せされます。
金相場が同じでも販売価格や買取条件は異なるため、購入前に価格差を確認しておきましょう。
【地金ジュエリー】素材以外の価値も価格に含まれる
地金ジュエリーは、金属そのものの色や形、質感を生かした装飾品です。
宝石を使わないリングやネックレスもあり、素材の存在感を楽しむことができます。
ただし、ジュエリーの価格には、地金代に加えて加工費やデザイン料、ブランドの価値などが含まれます。
貴金属として買い取られる場合は、重量と品位を中心に査定されるため、購入時に含まれていた加工費やデザイン料が、売却価格へそのまま反映されるとは限りません。
コレクションとして楽しむのか、将来の売却も想定するのかを決めてから選びましょう。
【アンティーク金貨】希少性や保存状態でも評価される
アンティーク金貨は、古い時代に発行された金貨であり、地金型金貨とは異なる評価基準を持ちます。
含まれる金の価値に加えて、発行枚数や現存数、保存状態などが価格へ影響するため、同じ種類の金貨でも状態や鑑定結果によって価格差が生じる点が特徴です。
また、歴史的な人物や出来事がデザインに反映された金貨もあり、資産保有と収集の楽しみを両立することができます。
一方、個人が外観だけで真贋や適正価格を判断するのは簡単ではありません。
購入する場合は、鑑定情報や価格の根拠が示され、購入後の査定や売却にも対応する専門店を選びましょう。
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金地金の価値が認められている理由

金地金の価値が認められている背景には、金が限りのある資源であり、世界各地で取引されていることがあります。
装飾品として長く利用されてきたほか、電子機器などの産業用途も持つことから、実用性の高さが評価されています。
また、金そのものには発行体が存在しないため、株式や債券のように、発行体の破綻によって価値を失うリスクを直接負わない点も特徴です。
ただし、金地金は購入すれば必ず利益を得られるわけでもありません。
国内の金価格は海外相場や為替、需給などの影響を受けて変動するため、リスクを踏まえた上で運用しましょう。
金地金を保有するメリット
金地金を保有するメリットは、国や企業といった発行体の信用力に直接依存しない実物資産を持てることです。
通貨や有価証券とは異なる要因で値動きするため、資産の分散先として活用することができます。
また、世界各地で取引されているため、流通実績のあるブランドなら換金先も探しやすいでしょう。
ただし、金価格と物価が常に同じ方向へ動くとは限りません。
インフレ中でも価格が下落する可能性はあるため、資産を金だけに集中させず、保有する割合を決めることが重要です。
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金地金を保有するデメリット
金地金は、預金の利息や株式の配当のような収益を生みません。
利益を得るには、原則として購入時より高い価格で売却する必要があります。
店頭価格と買取価格には差があるため、購入直後に売却すると、金相場が変わっていなくても損失が出る可能性があります。
また、現物を保有する以上、紛失や盗難のリスクにも備えなければなりません。
貸金庫や保管サービスの利用にかかる費用も考慮して、金投資を始めましょう。
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地金の購入で失敗しないためのポイント

地金を購入する際は、当日の価格だけではなく、販売元の信頼性や刻印、手数料を確認する必要があります。
金相場が上昇しているという理由だけで急いで契約すると、偽造品を選んだり、相場より割高な価格で購入したりする恐れがあります。
購入前には希望する種類や重量を決め、在庫と支払方法を確認しておくとスムーズです。
ここからは、購入先や刻印、総額を確認するポイントを解説します。
信頼できる地金商や専門店から購入する
金地金は、地金メーカーの直営店や正規特約店、貴金属を扱う専門店などで購入できます。
オンライン販売を利用する場合は、会社情報や価格の決め方、返品条件を確認しましょう。
相場より極端に安い商品や、品位と重量の説明が曖昧な出品は、偽造品の可能性があるため注意が必要です。
知名度のあるブランドの地金は、品位や重量を確認しやすく、将来の売却先も探しやすい傾向があります。
出所を確認しにくい個人間取引は、偽造品や未着などのリスクも踏まえて慎重に判断しましょう。
地金の刻印から重量や品位を確認する
金地金の表面には、製造業者の商標や重量、品位などが刻印されています。
例えば「999.9」の刻印は、純度99.99%を表す表示です。
なかには、製造番号が付けられた商品もあり、取引明細と照合する際に役立ちます。
地金を受け取ったら、注文した商品と刻印の内容が一致しているか確認しましょう。
ただし、刻印があるだけで本物と断定することはできません。
見た目だけで判断せず、流通経路が明確な販売元から購入することが重要です。
手数料を含めた購入総額を比較する
金地金の価格を比べるときは、金そのものの価格に加えて、サイズ別の手数料や送料を確認しましょう。
小型地金は少ない予算で購入しやすい反面、加工や検査、包装にかかる費用の割合が大きくなり、1g当たりの購入額が割高になる傾向があります。
また、売却時は地金1本を分割せずに取引するのが一般的です。
必要な分だけ切り分けると、刻印やブランドの信頼性が損なわれ、通常の金地金とは異なる買取条件になる可能性があります。
将来必要になる金額も考え、換金しやすい重量を選びましょう。
アンティーク金貨の購入は専門店がおすすめ

アンティーク金貨は、地金の価値に加えて、発行された時代や希少性、保存状態などが価格に影響します。
インゴットのように、当日の金価格と重量だけでは適正価格を判断できないため、専門知識を持つ販売店から購入することが重要です。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」は、アンティークコインの購入や売却、査定などに対応する専門店です。
ヨーロッパをはじめとする各地域のアンティークコインを取り扱っており、目的に合う金貨を見つけることができます。
購入だけではなく査定や売却の相談にも対応しており、長期保有を考える方にもおすすめです。
初心者も購入前に相談できる
アンティーク金貨を初めて購入する場合、金貨の年代や価格だけを見ても、自分に合う一枚を判断するのは難しいものです。
当店では、購入前の下見やコイン選びの相談ができます。
地域や時代、予算から商品を探せるため、興味のある分野に絞ってコレクションを始めることもできます。
自宅での保管に不安がある方は、購入したコインを金庫で預かるサービスもあるため、選択肢の一つとなるでしょう。
価格設定の根拠を確認できる
アンティーク金貨の価格は、金の含有量だけではなく、希少性や保存状態、市場での需要によって変わります。
同じ国や年代の金貨でも価格が異なることがあるため、購入時は鑑定結果や評価基準が明確で、価格の根拠を確認できる専門店を利用すると安心です。
当店では、外国貨幣評価書などを踏まえて価格を設定し、取り扱うコインに真贋保証を設けています。
購入後の査定や売却にも対応しているため、購入したコインを売却する際も、同じ店舗へ相談できます。
歴史的な背景やデザインも楽しめる一枚を探したい方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
地金とは、金属を精製して加工しやすい状態にした材料のことです。
ジュエリーでは宝石以外の金属部分を指し、地金の種類によって価格を決める要素や購入目的が異なります。
地金を資産として購入する場合は、品位や重量、手数料を確認し、信頼できる販売元を選びましょう。
金の含有量に加えて希少性や歴史的な価値も楽しみたい方には、アンティーク金貨も選択肢です。
真贋や相場を自分だけで判断せず、購入後の査定や売却まで相談できる専門店を利用して金投資を始めましょう。